UVI Focus Logo
クリエーターインタビュー
Simon Stockhausenに聞く
Simon Stockhausen

まず、自己紹介と経歴をお願いします。

私は1967年に、作曲家とビジュアルアーティストの息子として生まれました。芸術的な環境で育ったので、音楽教育は5歳でピアノ、サックス、作曲、ドラムを学び、9歳の時、シンセサイザーとエレクトロニクスに夢中になりました。学校の卒業後、父のアンサンブルの一員として世界をツアーし、彼の音楽のためので電子音楽制作と演奏をし、それと同時に、トランペット奏者である兄弟のMarkusと共にジャズ、フュージョン、即興音楽を探求し始めました。

世の中がアナログからデジタルに移行を経験した自分は、DX7のリリース、ポータブルDATレコーダーの登場によって、フィールドレコーディングとサウンドデザインを探求を始めました。やがて私は作曲で生計を立て始め、無調の現代音楽からエレクトロニック、フュージョン、ジャズ、ポップス、アンビエントミュージックまで、多くのスタイルを探求しました。演劇音楽、映画音楽、サウンドインスタレーション、マルチメディアショーの分野での仕事を経験し、ビジュアルアーティストやダンスカンパニーとのコラボレーション、オーケストラ、室内アンサンブル、ビッグバンドのための楽曲を書く機会もあり、インストゥルメンタルとエレクトロニックミュージックのミキシングは常にしていました。

ノイズから音楽へ変遷には、どこまでがノイズで、どこまでが音楽なのか…常に興味を持っています。基本、私たちを取り巻く環境のすべての音にはリズム、メロディー、しばし音色があり、異なる状況や脈絡にサウンドを配置することで、音楽に関連付けることができるものに変換されることができるからです。

Simon Stockhausen discography

Fluidityは、どんなアプローチで作成をおこなったのでしょうか?提供された音色はどのように決めたのでしょうか?音色を作る際の最初の一歩は?

長年の間、私は水によって発生した音にまつわるサウンドライブラリーを作成したいと思っていました。河、小川、噴水、滝、海のフィールドレコーディングを収集し、さらにスタジオでも水音をクローズマイクで収録し、これらの水の音や響きを処理しました。例えば、レゾネーターを使用して、「ノイズ」をクロマチック演奏できるトーンテクスチャに変貌させてみました。

そして、次に強力な成分として、空気の要素を追加しました。フルート、サックス、ボトルなどの管楽器とボーカルをサンプリングし、さまざまな音が互いにオーディオモーフィングし、音をスペクトル的にフリーズと再合成をして、さまざまな方法で操作できるようにしました。実際、自分は「液化」音響と電子音で、水の音を補完する技法の試みを取り入れたものを、Fluidityに関連するパッチとして作成しました。そしてシターン、バイオリン、チェロなどの弦楽器や、(個々に)アコースティックモデル化されたマレットサウンド、自分のHAPI、いくつかのタイゴングやカリンバをサンプリングし、描いたものを完成させて行きました。

また、WTオシレーターを使用しました。そのためにサンプリングされたサウンドから派生した数十のウェーブテーブルを作成し、サンプルに重ねたり、電子オシレーターのみを使用したサンプルを使用しないパッチを作成したりしました。

UVI Recording session

あなたは、初期のことからのFalconユーザーですが、Falconへのアプローチと使用方法をお知らせいただけますか?また、昔と変わらないですか?

私はアルファテスト以来のFalconユーザーであり、その前、すでにMachFive(Falconの前身)を使用していました。Falconを実際のハイブリッドマシンとして使用しており、多くの場合、単一のパッチ内で異なる種類のオシレーターを組み合わせて、キーグループレベルでノートごとのモジュレーションを異なるフィルター、エフェクトと再トリガーに適用します。そして自分のパッチは、手にしたユーザーが変更できるように、利用可能なほぼすべてのパラメーターにマクロを自由に割り当てられるようにしているのが利点であり、大切にしていることでもあります。

2015年の初リリース以来、非常に多くの新しいモジュールが追加されているため、私のワークフローももちろん、時間の経過とともに適応しなければならず、最近では追加されたStack FXとFeedback Machineが…キーグループレベルでも扱えるので…また新しい多くの可能性が開かれました。その進化の結果の1つは、Falcon内に膨大なエフェクトとフィルタリングオプションが用意されているため、Falconのサウンドライブラリーを準備する際のサンプル処理をかなり省くことができるようになりました。

このExpansionのサウンド素材をどのように作成し、そのプロセスでどのようなテクニックを使用されましたのでしょうか?

すべてのスタジオサウンド収録には、L-C-Rの3つの高品質マイクでおこなわれ、信号の位相を合わせています。これは2015年頃から使用している技術で、ステレオマイクよりもはるかに優れたサウンドが得られます。そして各サンプルはゼロクロシング、DCオフセット、アジマスバランス、不要なノイズの有無のチェックに時間とエネルギーを費やします。各サンプルを可能な限りの最高品質に仕上げることは大切でそのことに労力を惜しみません。フィールドレコーディング場合は、ブームに取り付けられた2つの遠距離収録マイクを使用し、各々のマイクは風防を取り付けています。

また、プールでの水のアクションのクローズミキシングや、噴水のすぐ近くにレコーダーを置いて収録するなどのさまざまな状況でZoomを使用しました。スタジオで水をサンプリングするために大きなプラスチック製の洗面器を購入し、その中にさまざまなワウワウチューブを沈めました。楽器を水に沈める際、そのディケイに興味深いグリッサンドを生み出し、そういったものの収録に役立ちました。

UVI Recording session

このExpansionと、他にUVI用に開発した他の2つのExpansionであるPluralityとEther Fieldsとの関連性は?これらは何らかの形でお互いに補完をしますか?

そうですね。3つの拡張機能をすべて所有するユーザーに対して、これを想定する必要がありました。私の観点では、Fluidityは、水と空気の要素に重点を置いたまったく新しいタイプのサウンドが追加するものと考えています。Pluralityは、グラスハープ、リトポン、リラ、ツィター、電子音、サウンドスケープなどで構成された珍しいマルチサンプリング楽器に重点を置いたものです。Ether Fieldsは、当時の私のサウンドデザインスタイルの集大成の一つと言えます。

Simon Stockhausen
によるUVI製品の探求
音の宇宙を横断する奥深いアトモスフィアパッド、芳醇かつ変化するサウンドスケープ、印象的な響きの音色が特徴のライブラリー。
動的、流的、そして時間経過による連続的な状態変化を探求するマスタークラスサウンド集。

モダンサウンド デザインの巨匠による、刺激的かつ表現力豊かなシネマティックサウンドコレクション。

UVI Focus